転倒のリスクをチェックしましょう!🐶
第4弾です!!
こんにちは、ていねリハ楽整体院【転倒予防ケアトレーナー】TAKUです。
本日はバランスの評価 第4弾 最終章です。
その名も『Functional Balance Scale (FBS):ファンクショナルバランススケール』です!
別名『Berg Balance Scale:ベルグ(バーグ)バランススケール』とも言います。
このテストは、高価な機器を用いずに利用できる総合的バランス検査です。
初めに言っておきます。
この検査、一人では実施できません。
検査を希望される場合は、病院やクリニックでの計測となるかと思われます。
今まで書いてきたバランスの評価よりも、検査する項目が多いです!
その分詳細なバランスの検査が可能であります。
しかし、項目が多い分検査する時間も結構かかります。
たぶん1時間くらい…?
FBSの項目はこちら
以下にFBSの項目を記載していきます。
全部で14項目あります。
1項目0~4点で採点し、最高得点は56点となっています。
ではいってみましょう!
1)椅座位からの立ち上がり
4:立ち上がり可能、手を使用せず安定して可能。
3:手を使用して一人で立ち上がり可能
2:数回の施行後、手を使用して立ち上がり可能
1:立ち上がり、または安定のために最小の介助が必要
0:立ち上がりに中等度ないし高度の介助が必要
2)立位保持
4:安全に2分間立位保持が可能
3:監視下で2分間立位保持が可能
2:30秒間立位保持が可能
1:数回の施行にて30秒間立位保持が可能
0:介助なしには30秒間の立位保持不能
※2分間安全に立位保持ができれば座位保持の項目は4点とし、着座の項目へ進む。
3)座位保持(両足を床につけ、もたれずに座る)
4:安全に2分間の座位保持が可能
3:監視下で2分間の座位保持が可能
2:30秒間の座位保持が可能
1:10秒間の座位保持が可能
0:介助なしには10秒間の座位保持不能
4)着座
4:ほとんど手を用いずに安全に座れる
3:手を用いてしゃがみ込みを制御する
2:下腿後面を椅子に押し付けてしゃがみ込みを制御する
1:一人で座れるがしゃがみ込みを制御できない
0:座るのに介助が必要
5)移乗
4:ほとんど手を用いずに安全な移乗が可能
3:手を用いれば安全に移乗が可能
2:言語表示、あるいは監視下にて移乗が可能
1:移乗に介助者1名が必要
0:安全確保のため2名の介助者が必要
6)閉眼立位保持
4:安全に10秒間、閉眼立位保持可能
3:監視下にて10秒間、閉眼立位保持可能
2:3秒間の閉眼立位保持可能
1:3秒間の閉眼立位保持が出来ないが安定して立っていられる
0:転倒を防ぐための介助が必要
7)閉脚立位保持
4:自分で閉脚立位ができ、1分間安全に立位保持が可能
3:自分で閉脚立位ができ、監視下にて1分間立位保持可能
2:自分で閉脚立位が出来るが、30秒間の立位保持不能
1:閉脚立位をとるのに介助が必要だが、閉脚で15秒間保持可能
0:閉脚立位をとるのに介助が必要で、15秒間保持不能
8)上肢前方到達(FRt)
4:25cm以上リーチ可能
3:12.5㎝以上リーチ可能
2:5㎝以上リーチ可能
1:手を伸ばせるが、監視が必要
0:転倒を防ぐために介助が必要
9)床から物を拾う
4:安全かつ簡単に物を拾うことが可能
3:監視下にて物を拾うことが可能
2:拾えないが物まで2.5㎝~5㎝くらいのところまで手を伸ばすことができ、自分で安定して保持できる
1:拾うことができず、監視が必要
0:転倒を防ぐための介助が必要
10)左右の肩越しに後ろを振り向く
4:両側から後ろを振り向くことができ、体重移動が良好である
3:片側のみ振り向くことができ、他方は体重移動が少ない
2:側方までしか振り向けないが安定している
1:振り向くときに監視が必要
0:転倒を防ぐための介助が必要
11)360°回転
4:それぞれの方向に4秒以内で安全に360°回転が可能
3:一側のみ4秒以内で安全に360°回転が可能
2:360°回転は可能だが、両側とも4秒以上かかる
1:近位監視、または言語指示が必要
0:回転中介助が必要
12)段差踏み換え
4:支持なしで安全かつ20秒以内に8回踏み換えが可能
3:支持なしで8回踏み換えが可能だが、20秒以上かかる
2:監視下で補助具を使用せず4回の踏み換えが可能
1:最小限の介助で2回以上の踏み換えが可能
0:転倒を防ぐための介助が必要、または施行困難
13)片足を前に出して立位保持(継ぎ足)
4:自分で継ぎ足位をとり、30秒間保持可能
3:自分で足を他方の足の前に置くことができ、30秒間保持可能
2:自分で足をわずかにずらし、30秒間保持可能
1:足を出すのに介助を要するが、15秒以上保持可能
0:足を出すとき、または立位時にバランス崩す
14)片脚立位保持
4:自分で片足を挙げ、10秒間以上保持可能
3:自分で片足を挙げ、5~10秒間保持可能
2:自分で片足を挙げ、3秒間以上保持可能
1:片足を挙げ3秒間保持不能であるが、自分で立位を保てる
0:検査施行困難、または転倒を防ぐための介助が必要
以上がFBSの項目になります。
中にはFRや片足立ちなど、前回までに載せた評価が入っています。
判定基準
高齢者では合計点が 45 点以下は転倒のリスクが高い
45点以下の者は複数回の転倒発生率が平均の2.7倍となるそうです。
結果の意味付けとしては、45点以下では転倒の危険性が高く、なんらかの介入の必要性を示唆している。
そのためさらなる評価や対策を講じていく必要がある。
例えば普段杖を使用していない方が45点以下の時は杖の使用を促す必要がある。
リハビリの効果や経時的変化を観察する場合、FBSが1点減少するごとに、転倒の危険が3~8%上昇するため、得点の改善が図れれば転倒の危険が減少したものとも解釈可能。
最後に
いかがでしたか?
さすがにこの検査は個人で実施するのは難しいかもしれませんが
項目を見て出来そうなものならトライしてもいいかもしれません。
例えば1)椅子からの立ち上がりや、10)左右の肩越しに後ろを向くというのは一人でも確かめられそうですね。
以上4回にわたって転倒リスクの危険性の評価をテーマに挙げてきました。
今までの検査で、少しでも転倒しやすい可能性があることが分かれば転倒に注意できます。
そして予防ができます。
転倒してしまうと骨折や、脳出血、脊髄損傷のリスクが高くなります。
例え転んで大丈夫であったとしても、痛みは伴います。
痛みがあるといつも通りの生活を送れないかもしれません。
安静にしたら筋力や体力は落ちていきます。サルコペニアです。
そうなる前に、元気な身体を少しでも維持できるようにしませんか?
投稿者プロフィール
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こんにちは!訪問整体を行っている転倒予防ケアトレーナーのTAKUです!
札幌市内で14年間理学療法士としてリハビリを提供していました!これまで培ったものを皆様に提供していきたいです!
少しでも多く、長く、ご利用者様を笑顔にできるよう頑張ります!
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